こんにちは。チルチンびと別冊編集部です。
昨年の暮れ、チルチンびと別冊『日本の美邸5号』が発売しました。その後は、書店に足を運んでは、「よしよし、今日も綺麗に並んでいるな」とか「あ、1冊減ったかしら」とか、書棚に置かれた雑誌をドキドキしながら確認する毎日です。
この本の制作では、本当にいろいろな方にお世話になりました。建築家から話しを聞いて学び、素敵な住宅や建て主の暮らしぶりに憧れ、カメラマンから届いた写真やデザイナーが仕上げたデザインの美しさにハッとし……。とても刺激的な日々を過ごさせていただきました。
一つ一つの工程に、いちいち感激するうちに、自身の興味や感覚がどんなものに向いているのか、じわりと見えてきたような気さえしました。
フレドリック・ブラウンの『シカゴ・ブルース』というミステリー小説の中に、こんな一節があります。
〈おれがいおうとしたのはそれだよ、坊や。窓の外を見たり、なにかほかのものを見るとき、自分がなにを見てるかわかるかい? 自分自身を見てるんだ。ものごとが、美しいとか、ロマンチックだとか、印象的とかに見えるのは、自分自身の中に、美しさや、ロマンスや、感激があるときにかぎるのだ。目で見てるのは、じつは自分の頭の中を見ているのだ〉(青田勝訳)
雑誌を見てくださったみなさんは、どんなふうにお感じになったでしょうか。
目次はこちら
担当:太田